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ペコさん (9olyewjg)2025/9/26 09:50 (No.87624)削除オーロラには特別な思い入れがあります。きっかけは10年前の学生時代、カナダに短期留学していたときの記憶です。
昔から真面目すぎる性格で、当時も何も疑うことなく、語学学校を皆勤していました。そんな自分を横目に、サボり常習犯だったクラスメイトがある日、「そんな学校ばっか来ないで今しかできないことしな?オーロラ見に行くとかさ〜」と言ってきたのです。
その瞬間、落雷が落ちたような衝撃を感じました。…オーロラ!?考えたこともなかった!私ってオーロラ見れるんだ!!絶対オーロラが見たい!と、一瞬で脳が支配されてしまいました。
結局、本気で検討したものの、当時は都合がつかなくて見に行けず……、数年後、大学の卒業旅行でフィンランドのロヴァニエミまで赴いたときも、天候不良でついに見ることは叶いませんでした。
出会い損ねたオーロラが、想像の中でどんどんふくらんでいきました。手が届かなかった思い出を含め、私にとってオーロラは「自由」や「逸脱」の美しさの象徴です。
いつかオーロラを見られたら、人生が何かのゴールに到達するような予感を信じ続けていました。一方で、その大きすぎる期待が反転して、ここ数年はオーロラを見るのが怖くなっている面もあったかもしれません。
あれから10年経っても、相変わらず真面目でしかいられない自分と、「自由」「逸脱」への憧れがこじれて、オーロラへの執着に混ざりあい、もはや「オーロラコンプレックス」というべき状態にありました。そんな言葉ないけど……。
「OVER THE AURORA」を聴いた時、この曲は、私が未だ掴めない「自由」「逸脱」の美しさを求めて、手に入れた人たちの物語だと思いました。
それでいて、実際その美しい光景を前にして「こんなもんだね。」と呟く気持ちも、なぜだかすごく分かります。「信じられない奇跡を見た人になったあとも」平凡な人生が続くことに気付いて、不思議とホッとした自分もいます。
グミの輝きとか、友達の雑な替え歌とか、爆笑したあとの謎に無言の時間とか。オーロラは見たことがないけど、この幸せは私も知ってる!そんな瞬間の数々が、曲の中で共有されていることも嬉しかったです。
「OVER THE AURORA」が描いてくれた、その先を見た誰かの姿は、私のオーロラコンプレックスをほぐしてくれました。
今も変わらずオーロラは特別な夢だけど、思っていたよりもそれは、「自由」「逸脱」の美しさは、私のそばにあるのかも。そう思うと少しだけ、私もオーロラを超えたような気持ちになります。
ゆっきゅん、この曲を作ってくれてありがとう!EP、大切に聴き続けます。